山手プロムナード・コンサート - ~2003年秋、横浜山手と元町を舞台に産声を上げた古楽器によるクラシックコンサート~
山手プロムナード・コンサート音楽監督
渡邊順生がサントリー音楽賞を受賞!
<2010年度>
 
 
 日本の音楽界注目の音楽賞、第42回「サントリー音楽賞」に、今年度は山手プロムナード・コンサートで音楽監督を務めます 渡邊順生が選ばれました。

◆サントリー音楽賞とは?
 「サントリー音楽賞」は1969年に制定され、毎年、わが国の洋楽の発展にもっとも顕著な功績のあった個人または団体におくられる、わが国最大の音楽賞です。
 これまでに、作曲家の芥川也寸志氏、武満徹氏、三善晃氏、一柳慧氏、指揮者の外山雄三氏、若杉弘氏、岩城宏之氏、尾高忠明氏、小沢征爾氏、ピアノの園田高弘氏、ヴァイオリンの五嶋みどり氏、和波孝禧氏、チェロの堤剛氏等々が受賞されました。
 古楽の分野での受賞は、フルートの有田正広氏(1989年度)、チェロの鈴木秀美氏(2005年度)に続き、3人目となります。
 
◆受賞の理由
 サントリー芸術財団のプレスリリースには、
 「チェンバロ奏者として、フォルテピアノ奏者として、また古楽指揮者 としての渡邊順生氏の2010年における活動は、深い思索性と繊細な感受性の結合というかねてからの美質に円熟した説得力を加えたもので、日本の音楽界における質の部分を代表する高みに達していた」 とあります。
 
 渡邊順生が2009年11月にリリースした、バッハの《ゴルトベルク変奏曲》のCDは高い評価を受けていますが、2010年にはその成果が近江楽堂、国立音楽大学などのコンサートでも披露されました。
 
 また、彼が継続的に行なっているテノール歌手ジョン・エルウィスとのドイツ歌曲のプロジェクト(於:トッパンホール、横浜みなとみらいホール、大阪・いずみホール)も高く評価されました。
 そのエルウィスを福音書記者に起用したバッハ《ヨハネ受難曲》(於:神奈川県立音楽堂及び一橋大学兼松講堂)、また彼のもっとも傾倒するモンテヴェルディの歌劇『ポッペアの戴冠』(抜粋、於:須坂メセナホール)においては、渡邊の深い作品理解と彼のもとに参集した若い演奏家たちの熱演を得て、日本の古楽界におけるバッハとモンテヴェルディ演奏の今後の発展に、確かな足がかりを築くものでした。
 
◆受賞の言葉
 このたびは第42回サントリー音楽賞を頂くという、予想外の栄誉を賜り、たいへん驚くと共に、歓びにたえません。
 私が専門としている「古楽」と呼ばれている分野で、私たちが行っているのは、単に古い時代の音楽を作曲当時の――いわゆる――古楽器を用いて演奏するのみにとどまらず、そこでは、それぞれの時代の演奏手法やスタイルを復興するために、様々な角度からの研究が欠かせません。
 特に重要なのは、種々の細部を集めて当時の美学を再構築することです。
 それは、長い時間の末に変形し、変質して行った音楽表現の原点を探求し、再発見する旅でもあります。
 ですから、地味ではあっても重要な分野であり、今後の音楽のありように新しい展望を拓く新しい分野でもあるので、是非とも守り育てて行かねばなりません。
 
 最近では、演奏の対象である音楽作品や楽器などに関心を向けるだけでなく、地域社会において意義ある音楽文化を創造することにもつながる音楽会のあり方なども模索して来ました。
 生の音楽の持つ最大の効用は、そこに会した人々の間に心の繋がりが生まれることです。
ラジオやレコードでも、音楽は聴く人の心を癒すことは出来ますが、人々の間に繋がりを作ることは出来ません。
 そうした人の繋がりの大切さを、此の度の東日本大震災を機に改めて痛感しております。
 
 これまでのご支援・ご協力に深く感謝すると共に、今後もいっそう研鑽に努め、一人でも多くの方と音楽の感動を共にして行きたいと考えております。
 そして皆様方には、どうかこれらのコンサートにお出かけ下さいますよう、お願い申し上げます。